あなたにもできる!行政書士が解説する戸籍や住民票の郵送請求の手引き

行政書士というのは、その仕事柄、戸籍や住民票を本人に代わって代理請求することが多々あります。特に相続の手続きとなると何種類もの証明書を代理請求することになります。

ご存じのとおり、戸籍や住民票といった証明書は各市町村役場の窓口で請求することになるのですが、近所であればもちろん直接窓口に行きます。ところが、ときに県外など遠方になることもあります。

このとき、戸籍や住民票を取得するだけのために往復何時間も時間を費やして窓口に行くわけにはいきません。

そこで便利なのが郵送請求です。

すべて調べたわけではないのですが、各市町村では基本的に郵送請求が認められています。この郵送請求ですが、若干面倒ではあるものの決して難しいものではありません。

もしもあなたが、

  • 郵送請求という方法があるなんて知らなかった。
  • 郵送請求をしたことがないから不安。

と思っていたとしたら、ぜひこのページを参考にしてチャレンジしてみてください。

注意!

すべての市町村が同様のやり方とは限りませんので、事前に各市町村のホームページを確認するようにしてください。ただ、経験則ではありますが基本的にどの市町村も同じのようです。

手引き① 郵送請求に必要なものを準備しよう!

郵送請求を決心したら、まずは必要なものを準備しましょう。郵送請求に必要なものは次のとおりです。

郵送請求に必要なもの
  1. 交付請求書
  2. 申請人の身分証のコピー
  3. 請求手数料分の定額小為替
  4. 送付用の封筒
  5. 切手を貼った返送用の封筒

それぞれのポイントを解説していきます。

交付請求書

これは窓口で直接請求するときに記入して提出するものと同じ請求書のことです。

「遠いから郵送請求するのにどうやって交付請求書をゲットすればいいの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、交付請求書は各市町村のホームページから印刷できるようになっています。

もしプリンターなど印刷環境が整っていない場合は、試したことはないのですが、窓口に電話をしてFAXで送ってもらうように依頼するとか、FAXがない場合は郵送してもらうこともできると思います。(遠方にいたとしても住民ですので)

市町村の窓口はとても親切ですので、迷ったら電話してみてください。

申請人の身分証のコピー

これは誰が申請するのか確認するためのものです。行政書士が代理する場合は行政書士証票という身分証のコピーを提出するのですが、一般の方は運転年免許証やパスポートなどの顔写真付きの身分証のコピーを提出します。

もし顔写真付きの身分証がない場合は、各市町村が指定する2種類(例えば、保険証+国民年金手帳など)の身分証のコピーが必要です。

請求手数料分の定額小為替

これがいちばん面倒かもしれません。

あらかじめホームページなどで請求手数料を調べて、その分の定額小為替(ていがくこかわせ)を手配しなければなりません。

定額小為替とは、ゆうちょ銀行で交付される金券のようなもので、現金書留ではなく普通郵便でも送ることができます。

また、50円、100円、150円、200円、250円、300円、350円、400円、450円、500円、750円、1000円と金額が固定されていますので、手数料の金額に応じてちょうどよい組み合わせを考えてください。

定額小為替の手配の仕方

低額小為替は、郵便局のゆうちょ銀行窓口でしか交付されません。ゆうちょ窓口に定額小為替の交付申請書がありますので、必要事項を記入(住所、氏名、連絡先、定額小為替の金額と枚数)して提出します。

定額小為替はチケットのようになっていて、領収書と渡す部分(金券部分)が一体化しているのですが、窓口の方が分離して渡してくれます。このとき、領収書を封筒に入れてしまわないように気を付けてください。(領収書は保管してください)

ちなみに、定額小為替の交付手数料として1枚につき200円の手数料がかかります。ですので、できるだけ枚数を少なくするように組み合わせることで費用を節約することができます。

ゆうちょ窓口の時間に注意!

ゆうちょ銀行は金融機関ですので、窓口が15時で閉まってしまい、15時以降は定額小為替を手配することはできなくなります。

もし15時までに間に合わなかった場合は翌営業日になってしまいますので時間にはご注意ください。

送付用の封筒

これは言うまでもありません。送る書類の量から考えて長形3号の封筒に84円切手を貼れば問題ないでしょう。

切手を貼った返送用の封筒

市町村役場は返送用封筒や返信用の切手代サービスしてはくれません。ご自身で準備して封筒の中に入れておく必要がありますので忘れないようにしてください。

それから、返信用封筒にはあらかじめ返信先を記入しておくようにしましょう。

返信用の切手に注意!

例えば、相続手続のために出生から死亡までの戸籍を手配するとなると、最終的に何枚になるか分かりません。このような場合は94円切手以上を貼っておいた方が無難です。残念ながらこれだけは予測するしかありません。

また、お急ぎの場合は速達分の切手を貼っておけば速達扱いになります。

手引き② 準備したものを送付用封筒に入れて郵送しよう!

上記のものが準備できたら送付用の封筒に入れて窓口へ郵送しましょう。郵送先はホームページで調べて担当部署へピンポイントに送るのがお勧めです。

例えば、〇〇市役所宛ではなく、〇〇市役所市民課証明書係郵送窓口宛といった感じです。(部署名がそれぞれ異なりますのでご注意ください。)

お急ぎの場合は速達にするとよいでしょう。

手引き③ 返送を待つ

必要なものを郵送したらあとは待つだけです。役所の開庁時間は平日の8時~17時くらいですから、普通郵便ですと返信が届くまでおおよそ1週間程度かかります。

もし送付した書類に不備があった場合は、おそらく電話がかかってくると思います。

まとめ

いかがでしょうか?戸籍や住民票の郵送請求の仕方がお分かりいただけたでしょうか?

そこまで難しいものではないと理解しただけたのではないでしょうか。

最も面倒な部分はやはり定額小為替かと思います。窓口の混雑状況によってはかなり待たされることもありますので、余裕をもって手配するようにしてください。

ぜひ参考にしてみてください。

注意!

すべての市町村が同様のやり方とは限りませんので、事前に各市町村のホームページを確認するようにしてください。ただ、経験則ではありますが基本的にどの市町村も同じのようです。