戸籍の附票|住所の履歴を調べたいときに活用しよう!

引っ越しなどで住所が変わったとき、身分証明として使われることが多い運転免許証の住所変更をする方はたくさんいらっしゃると思います。

では、車検証の住所は変更しますか?不動産登記はどうですか?

おそらくわざわざ住所変更の手続きをするという方は少ないと思います。というか、気にもしていないという方のほうが多いかもしれません。

たしかに、車検証や不動産登記の住所が古い住所のままになっていたとしても、普段の生活に大きな影響があるわけではないでしょう。

ところが、たとえば自動車の登録手続きや登記申請などの行政手続きをしなければならないときに、住民票と他の証明書の住所が食い違っていると、必ずそのつながりを証明しなければなりません。

そんなときに活躍するのが戸籍の附票という書類です。今回は戸籍の附票について解説していきたいと思います。

戸籍の附票とは?

戸籍の附票とは、その戸籍が作られてから現在に至るまでの住所が記録された書類のことです。

たとえば、未婚の方がこれまで10回住所が変わった場合、戸籍の附票には出生した時の住所に加えて引っ越し先10か所の住所が記録されていることになります。

戸籍の附票の記録と、変更されていない過去の住所が一致することで同一人物であることを証明することができるというわけです。

交付窓口は本籍地であることに注意!

戸籍の附票は戸籍の原本と一緒に保管されている書類になります。したがって、交付窓口は住所地ではなく本籍地となります。

住所が記録されている書類ということから住所地で交付されると勘違いしやすので注意が必要です。

ひとつ前の住所は住民票でも確認できる!

ひとつ前の住所だけ確認できれば足りるという場合は、住民票で確認することが可能です。住民票の「従前の住所」という欄のところにひとつ前の住所が記載されているはずですので確認してみてください。

一般的に戸籍の附票より住民票の手数料の方が安いので、ひとつ前の住所だけ確認したい場合は住民票の方がお勧めです。

戸籍を変更した場合は住所の履歴が消えてしまう!?

戸籍の附票は、あくまでその戸籍が作成されてから現在までの住所の履歴が記録されている書類ですから、婚姻などで本籍が変わったり新たに戸籍が作られた場合、新たに編成される戸籍に合わせて戸籍の附票が作成されることになります。

よって、それまでの住所の履歴は新たな戸籍の附票には記載されないことになります。

では、前の戸籍の附票に記載されていた住所の履歴は確認することができないのでしょうか?

大丈夫!戸籍の除附票がある!

ご安心ください。戸籍の除附票という書類を請求することで、戸籍が変わる前の戸籍の附票を確認することができます。

戸籍の附票を先に確認し、さらに遡りたいという場合は戸籍の除附票を請求してみましょう。なお、戸籍の除附票交付窓口は戸籍が変更される前の本籍地となりますのでご注意ください。

婚姻による戸籍変更の場合は親の戸籍の附票を請求してみよう!

婚姻によって新たに戸籍が作成された場合も同様で、婚姻前の住所の履歴は婚姻後の新たな戸籍の附票には記載されません。

婚姻後に婚姻前の住所履歴を確認したいという場合は、過去の戸籍(つまり親の戸籍)の戸籍の附票を確認すれば出生から婚姻までの住所履歴を確認することができます。

住民登録しないと戸籍の附票には記載されない!

当たり前のことかもしれませんが、住民登録をしなければ戸籍の附票に住所の履歴として記載されません。

引っ越しして住民登録をせず一時期住んでいただけという部分については、戸籍の附票において証明されませんので誤解のないようにしてください。

まとめ

いかがでしょうか?戸籍の附票という書類の存在とその活用方法について理解していただけたでしょうか?

行政手続きによっては、過去〇年間の住所履歴をまさに履歴書のように記載しなければならないというケースもあります。なんとか住所は覚えていたとしても、その時期まで記憶するのなかなか困難というものです。

戸籍に附票には転出、転入の日付もちゃんと記録されていますので、必要に応じて活用してみてください。